概要 | ||
テクノスは、またもや人間の目の不思議を電子回路化し、目視の100倍超の精度の新自動外観検査システムを開発しました。 従来CCD方式やレーザ方式などによる外観検査システムが市場投入されていましたが、いずれも人間の目の性能に全く追いつくものはありませんでした。 テクノスの3510Hは人間の目の固視微動と呼ばれる機能を電子回路化し、目視代替として最適なシステムを提供します。 ほとんどの製造業や流通、販売業で商品の外観の検査は必須事項です。これらの外観検査は従来目視で行われることがほとんどでしたが生産数の増加や微細欠陥がクレームに繋がることや、目視によると見逃しが起きることなど、自動化を行うことが求められてきました。 人間の目の固視微動と呼ばれる機能は微震(トレモア)、フリック、ドリフトの3つです。テクノスはこのうち微震に着目し、その効果を電子回路化することに成功しました。この技術は今までの画像処理と全く異なる手法で実現されました。テクノスはこの方式とハードウエア構成に関して複数の特許を出願しています。 |
テクノス・トレモア・センシングとは… | ||
人間の目の固視微動と呼ばれる眼球の微震の効果を電子回路に置き変えることで実現した新技術です。 眼球は6本の筋肉で動くことが知られていますが、左右のものを見るときに動かす随意運動とは別に自覚されない(不随意な)細かな運動をしており、これによって網膜が刺激に慣れない様にして精度を上げていると考えられてきました。しかし、この微震動は光受容細胞の検出感度分布を一定にするために人間の目の応答速度である1/20秒の約4倍の速度で眼球自体を微震動させることを行っていると考えられます。テクノスはこの微震動の代わりに対象物が微振動するがごとく処理を行うことによって精度を上げることを達成しました。 ダイナミックに動くビデオの画像をストップさせると極めて荒い画像になるにも拘わらず動かしてみれば気にならないことと同じで、今までの検出方法はビデオをストップさせた状態で検出を行っていたことになります。 これに対しテクノスの新技術はダイナミックに動かした状態で対象物を検出するため安定して高精度で欠陥の検知が出来るようになったのです。 その能力は人間が見える最小の大きさと言われている0.05mm(50ミクロン)の欠陥を1800mm離れて1200mm幅のどこにあっても1/40秒で検出する能力を持たせることができました。 1.5mmの欠陥を54m先から認識できる性能です。 36000=1800/0.05⇒54m=1.5mm × 36000 このため製造業の全ての分野で製造される製品の外観のキズや異物などの微細欠陥から色ムラなどの微妙な欠陥までをたった1台のカメラで検出することが出来ます。複数カメラに比較するとシステムが極めてシンプルであるのに加えて焦点深度が極めて深く出来ることも大きな特長で、特に高精度を求められる外観検査には欠かせない技術となると考えられます。 |
「ニューロ視覚センサ3510H」 | ||
ニューロ視覚センサ3510Hは前述のテクノス・トレモア・センシング技術を搭載したため、さらに高精度(通常のCCDの1000倍以上の精度)が1カメラで得られ、製造ラインのどこにでも導入できます。 さらに欠陥を検査するだけではなく欠陥の原因を追求し欠陥を元から絶つための情報を提供するITシステム「テクノス アクティブ・ナビゲーション」を搭載しているので、今まで従来の検出システムでは検出出来なかったような欠陥検査に関しても確実に検出を行うことができると同時に、その欠陥の原因を追求するための位置情報や面積、最大値、最小値や短い周期から中程度、長周期までの発生度合いから欠陥の生画像までをリアルタイムに画面表示するとともにオプションでLANに接続した他のコンピュータからも画像データにアクセスすることが出来ます。これらの情報から欠陥原因を追求し、原因の元を絶つことによって欠陥撲滅を図ることが出来ます。 これによって材料の省資源化は無論、製造業のトータル生産コストを大幅に削減することが可能になり、このことにより省エネルギに貢献し、材料を無駄遣いしないため地球環境にやさしい新技術・新システムです。 |
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